日誌より （98.1.8〜 3.31）
98/1/8（木）
冬休み中放置していた水槽1は壁面が少し汚れてきて、フラスコモに勢いがないかな程度の変化。水槽2は水が緑色に濁って中の様子が見えない。水槽３はシャジクモに少し糸状の藻が付いていて、壁面は珪藻で茶色くなっている。水は澄んでいる。
1/9（金）
水槽２の水を４分の１ほど換える。
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1/13（火）
水槽２の水を４割ほど換える。
1/17（土）
水槽1、３に培養液２ミリリットルづつ入れる。
水槽３から２にミジンコを約１０匹移入。
３本の水槽とも鉛直方向に水温差が激しい事に気づく（底約１５度〜表面約２０度）。
上から３分の１程度にあったエアーストーンを底近くまでおろし、エアーの量を増やした（いままではごくわずかだった）。
1/20（火）
1/19 11：45の時点で水槽１は16.5度〜20.0度、水槽２は15.5度〜19.0度、水槽３は20.0度〜21.0度になっていた。エアーの量をさらに増やした。
今日は水槽１は19.7度〜20.0度、水槽２は18.2度〜19.0度、水槽３は20.9度〜21.0度になっていた。これからサーモスタットを調整して17〜18度程度（夏の調査時のじゅん菜池に注ぐ井戸水の温度）にするつもり。底は短時間に3〜5度水温を上昇させ、また2〜3度下げることになる。水流もできたのでフラスコモおよび各生物への影響は？
生殖器を付けちゃったらどうしましょ？
水槽の様子は1/8と余り変わらない。水槽２はまた緑が濃くなった。水槽３にはミジンコがたくさん。ヒドラを入れてないせいか？水槽３に１からヒメモノアラガイの小さいのを３匹入れた。前に入れた２匹は死んでいる。
1/23（金）
16：00の時点で水槽１は17.0度〜17.3度、水槽２は15.0度〜15.5度、水槽３は18.0度〜18.3度になっていた。水槽２だけサーモスタット再調整。水槽２は緑の濁りがひどくなって藻体が見えなくなった。月曜日に水換えをしよう。
1/27（火）
15：35に水槽１は17.1度〜17.5度、水槽２は15.8度〜16.0度、水槽３は18.3度〜18.8度になっていた。まあ17度プラマイ1度（？）で許容範囲としよう。水槽2は抹茶状態。向こうの壁のヒーターも見えなくなった。水を遠心分離して顕微鏡で見ると殆どミカズキモの仲間。水半分交換。水槽3はミジンコ天国。糸状藻がシャジクモの藻体にはびこり始めている。
1/31（土）
水槽１ 16.0〜18.0度
変化なし。やはり藻体は元気なく、先端が痛んでいるものが多い。
水槽２ （水換え後、16.2度）
再び抹茶状態。約半分水換え。ようやく向こうの壁のヒーターがうっすら見える。
藻体はとりあえず生きている模様。
水槽３ 18.3〜18.1度
糸状藻が順調に育っているので少し取り除く。
ｐＨを測ったら、どの水槽も8.8〜8.9だった。アルカリ性はいかんのだろうと思い、水槽２と３だけ１Ｎの塩酸を５ミリリットル入れてみた。ｐＨは7.3になった。因みに水道水は8.2だった。これではアルカリ性になるわなあ。
水槽３にポリの試薬ビンとフィルムケースでできた「ＣＯ2発生装置」をセットしてみた。試薬ビンには砂糖水と実験の残りの乾燥ビール酵母を少々いれて照明のとこにおいといた。失敗するだろね。
参考（現代生物学大系 第５巻 下等植物A 1966 中山書店 輪藻植物門の項（今堀宏三）より）
一般的にはフラスモ属がシャジクモ属よりも酸性を好むことが知られている。日本産のものについてみると、フラスモ属6.74に対し、シャジクモ属7.30という平均値が筆者により測定されている。
2/2（月）
13：00
水槽１ 15.0〜16.5度 ｐＨ8.5
変化なし。
シャジクモ培養液を2ミリリットル入れた。
水槽２ 17.1〜18.0度 ｐＨ8.6
抹茶状態はだいぶ薄れたが、約3分の２水換え。ようやく群落が見えるようになった。藻体は背が低い（10センチ以下）が繁茂している模様。
水槽３ 18.1〜18.8度 ｐＨ8.5
「ＣＯ2発生装置」は失敗。培養液の温度は約20度あった。試薬ビンの培養液を増やしてみた。
水槽２と３に再び１Ｎの塩酸を５ミリリットル入れた。
16：00
水槽２と３のｐＨはそれぞれ6.2、6.7になった。
2/3（火）
水槽２
ｐＨ8.0 16.8〜17.3度
塩酸の効果は薄い？。照明の下のトレーシングペーパーを２枚にして光量を下げる。
水槽３
ｐＨ7.3
半分水換え後ｐＨ7.9
「ビーシュリンプ」を９匹入れた。ヒーターを底面近くにおろしてエアーを止めた（エアレーションは水中の二酸化炭素を減らしてしまうらしいので）。
「ＣＯ2発生装置」はしょ糖液を5％になおして再セッティング。順調に発酵を始める。
とりあえずｐＨを下げる効果が認められれば他の水槽にもやってみるつもり。
定温器に入れっぱなしのビン（泥の培養の奴）に入っていた「？フラスコモ」を7〜8本水槽２に放り込む。
ビンの中身はすべて30センチ水槽に空け、定温器は休止。
2/4（水）
水槽1
ｐＨ8.0 15.0〜16.7度
水を約半分取り替えた。ヒーターを底面近くにおろし、エアーを止めた。
水槽2
ｐＨ7.8 16.0〜17.3度
エアーを止め、「ＣＯ2発生装置」をこちらにもセット。冷蔵庫にいれといたしょ糖液をそのまま使ったためか、発酵不調。
イーストを足したら発酵し始めた様だ。
（注：あとでパン用のドライイーストを買って箱を見たら、「冷水（20度以下）の水で仕込みをする場合は、冷水に直接触れないよう、粉と水でこねてから生地に混入するか、35度ぐらいのお湯で溶かしてから、ご使用ください。」とちゃんと書いてあった。いい加減にやっちゃダメですねえ。）
水槽3
ｐＨ7.3 17.0〜19.8度
昨日エアーを止めたので鉛直方向の温度差が広がったがまあ許せる範囲か？場所によるｐＨの差はほとんどなかった（0.2程度）。水中を泳ぐミジンコの姿がだいぶ減った。シャジクモの先端部分が元気を回復しつつある気がする（あくまでも「気」）。
定温器が止まった生物準備室は静かだ。
2/5（木）
水槽1
ｐＨ7.8 16.0〜17.9度
水槽2
ｐＨ7.9 15.5〜18.0度
「ＣＯ2」の調子悪し。発酵はしているようだが。
水槽3
ｐＨ6.7 17.0〜19.5度
「ＣＯ2」3日目だが発酵衰えず。ＣＯ2の添加を始めてから糸状藻の所に気泡がでるようになった。どちらかというと糸状藻の勢いの方が強そうなので照明の下のトレーシングペーパーを２枚にして光量を下げる。
2/6（金）
水槽1
ｐＨ7.8 16.0〜17.4度
水槽2
ｐＨ7.2 15.9〜18.0度
水槽3
ｐＨ6.7 17.3〜19.8度
2/7（土）
水槽1
ｐＨ7.8 16.2〜18.0度
水槽2
半分水換え、「ＣＯ2」しょ糖液交換、ヒーターを底辺近くまでおろす。
ようやく水槽全体が見通せる透明度になった。
ｐＨ6.9 15.1〜16.7度（水換え直後）
水槽3
ｐＨ6.7 17.3〜19.8度
発酵終了（5日目）。しょ糖液交換。
糸状藻の優性あきらか。ただし壁の糸状藻はだいぶ少なくなって、「ビーシュリンプ」がシャジクモに付いた藻に取りかかり始めた気配あり。
2/9（月）
水槽1
CO2発生装置をここにもつける。培養液を２ミリリットル添加。
水槽2
透明度、若干落ちる。
ｐＨ6.8
水槽3
３分の１水換え、
糸状藻除去、前回より格段に取りやすくなった。なぜ？弱っている？
シャジクモの新しく成長した部分の色が薄い気がするので、トレーシングペーパーを一枚に戻した。
ｐＨ7.2
2/12（木）
水槽１
若干水に濁りがでた。
半分水換え
貝を７〜８匹除去
水槽3
底質がかなりきれいになった。
ミジンコがまた目立つようになってきた。
水槽1の水換え時にシャジクモが一本浮いてきたのでこちらに移す。ヒドラも５匹ぐらい付いてきた。
2/13（金）
水槽2
半分水換え
水槽3
培養液2ミリリットル添加
2/16（月）
水槽1
水に濁りあり。
？フラスコモの方に糸状藻が繁茂しつつある。
水槽2
群落全体が立ち上がってきた感じ。
2/3に定温器から移したものの中にイノカシラも混じっているようだ。
水槽3
半分水換え
ヒーターを底面近くに下ろす。
シャジクモは少しひ弱な感じがするが育ってきている。
イノカシラフラスコモらしきものが一本シャジクモの根元から伸びてきている。
「ＣＯ2」しょ糖液交換。ミジンコが勢いを取り戻した。ヒドラはミジンコを盛んに捕食している模様。
ビーシュリンプ一匹死亡。赤くなってる。
貝が盛んに壁の藻を食べているようだ。あまりに勢いが強いので大きな３匹を出す。
水換え前に壁を４面ともざっと掃除。
2/17（火）
水槽1
半分水換え
貝10匹程度除去
？フラスコモの糸状藻若干除去、しょ糖液交換
水槽3からヤマトヌマエビをこちらに移す。糸状藻を食べてくれるか？
水槽2
しょ糖液交換
2/18（水）
水槽１
16.0〜17.7度 ｐＨ7.6
CO2の出が若干悪い。しょ糖液がほかのより透明。イーストを足す。
水槽２
16.2〜18.0度 ｐＨ7.1
培養液３ミリリットル添加。
現在は水槽２が一番健康的な感じ。
水槽３
17.8〜19.2度 ｐＨ7.0
どうも伸びた芽の色が薄いのでトレーシングペーパーをはずして（０枚になった）、光量を増やす。
水槽１と２のCO2発生装置、若干改良（ボトルとチューブの接続部のＣO2漏れ止め、発酵液が水槽まであがらないようにチューブを斜めに切った）
2/20（金）
水槽２
半分水換え
イノカシラと思われるものの第二分射枝基部にちいさな突起物があった。切り取って検鏡。
柄のついた造精器と思われる。写真撮影及びスケッチ。
2/21（土）
水槽１
16.0〜18.0度 ｐＨ6.9
相変わらずの状態。ミジンコが鬱陶しいからメダカでも入れようか。メダカはフラスコモもついばみそうだ。
水槽２
16.2〜18.0度 ｐＨ6.9
水槽３
18.0〜19.7度 ｐＨ6.7
培養液２ミリリットル添加。
水槽２のイノカシラから造卵器も発見された。やはり長い柄がある。
造精器よりきれいでかわいい。写真撮影。
これでようやく種名が確定した。雄株も雌株も揃っていることがわかった。
めでたい。トップページもようやく（「とりあえず」の）シャジクモからイノカシラの画像へチェンジできる？
でもどういう条件で生殖器をつけたのだろう？
（ちなみに今までシャジクモは水槽内でポコポコ生殖器を作っている。？フラスコモは一度写真撮影用に切り放して室温に放置したら造精器がでた。）
2/23（月）
水槽3
半分水換え。
トレーシングペーパーをまた１枚入れた。糸状藻がはびこりつつあるため。
水槽１
水が濁って、フラスコモの藻体に糸状藻が繁茂しつつある。やばい。
2/24（火）
水槽１
半分水換え。水とともに、ミジンコ（カイミジンコ？）もできるだけ除去した。
糸状藻の繁茂した部分を切除。
ヤマトヌマエビ、イノカシラフラスコモを貪り食っている現場を押さえたので２匹とも除去。
新たにネオンテトラ２匹導入。ラッパムシの増えすぎを防いで欲しいのだが、要注意。
口の小さい奴ということで選んだが、フラスコモの水槽に派手な熱帯魚は違和感強し。
今日ビーシュリンプを買って来よう。（だんだん外国ものが増えてわけのわからん水槽になってきてる。）
2/25（水）
水槽１
16.0〜17.8度 ｐＨ7.0
ビーシュリンプ６匹投入。トレーシングペーパー２枚にする。
水槽２
16.1〜17.9度 ｐＨ7.1
培養液２ミリリットル添加。
しょ糖液交換。
水槽３
17.6〜19.6度 ｐＨ6.9
イノカシラどんどん伸びる。
2/27（金）
水槽１
約４分の１水換え。貝ミジンコ（この仲間であることは確認）除去。
まあいい感じになってきた？
水槽２
約半分水換え。
ガラス面掃除
イノカシラの方が背が高くなった（１０センチ程度）。
水槽３
若干水が濁ってきた。培養液の添加は中止。
イノカシラの背の高さがシャジクモの一番でかいのに肉薄（約１３センチ）。
昨日造精器、造卵器を再度写真撮影。顕微鏡に落射照明にて。こないだよりよく撮れた。
3/2（月）
水槽３
半分水換え。
ヒメモノアラガイの死骸（貝殻）が目立つ。
ついにイノカシラが一番背が高くなった。
どの水槽でもイノカシラが一番伸びがいい。
糸状藻はびこりつつあり、トレーシングペーパーを２枚にする。これで全水槽が２枚になった。
しょ糖液交換。
3/3（火）
水槽１
半分水換え及びカイミジンコ除去
ガラス面清掃
ネオンテトラ一匹死亡、残り１匹は水槽３に移す。
3/5（木）
水槽２
培養液２ミリリットル添加
3/7（土）
水槽２
半分水換え。しょ糖液交換（アップル20％ジュース）
イノカシラが若干食害にあっている気がして不安なのでヤマトヌマエビを水槽３に移す。？フラスコモには糸状藻がだいぶついている。
3/9（月）
水槽２
ビーシュリンプ10匹入れる。
3/10（火）
水槽１
半分水換え。カイミジンコ除去。
3/12（木）
水槽３
半分水換え。糸状藻除去。
水槽２
？フラスコモが茶色くなってきている。珪藻か？ガラスには珪藻がうっすら付いている。
水槽１
繁茂してきている。
3/13（金）
水槽２
半分水換え。
藻体に糸状藻が繁茂。ミジンコもびっしり付いている。壁面には（前からだが）ゾウリムシの類がびっしり。栄養過多か？水換えの頻度を上げることにする。
3/16（月）
藻体全体に糸状藻がびっしりつきつつある。やばい。
約３分の２水交換。
3/23（月）
先週末に水槽２の水を換え、カイミジンコを約20匹入れた。また水槽２のイノカシラを半分程度刈り取った（スケッチ＆計測のため）。
今日は水槽１の水を半分換えた。
水槽１はイノカシラが他の２種を圧倒する勢いで伸びている。
いまは３本の水槽の中で一番順調か？
3/24（火）
水槽３の水、約半分換える。しょ糖液交換（今度は普通のドライイーストでやってみる）。
糸状藻が繁茂して来ているので光量を下げるために蛍光灯を一本にして、トレーシングペーパーを一枚にした。照度計を水面近くにおいて大体の照度を測定した。約1000ルクス。ちなみに水槽２は約1500ルクス。
照明の時間を6時〜18時から7時〜17時に短縮。
生徒４人全員から退部願いが出る。やっと自分から言い出しただけ、ましか？３月に若干復活しそうな気配があったが、所詮は嫌々だったみたい。
3/25（水）
水槽２
半分水換え。
3/26（木）
水槽１
半分水換え。
この間から少し気になっていた？フラスコモを検鏡した。造精器発見。短い柄が付いているように思える。
3/27（金）
水槽３
半分水換え。
水槽２
恐れていたほどには珪藻は藻体にはびこっていない。刈り残しのイノカシラは造卵器をたくさん付けている模様。
3/30（月）
水槽２、半分水換え＆壁面掃除。
26日に水槽１から切り出した、？フラスコモに短い柄が付いていることを確認した。
3/31（火）
水槽１、半分水換え。
水槽３にペットボトル一杯分ミジンコなど入りの池の水を入れる（一学期の授業でヒドラを使うので増殖させるため）。