オトメフラスコモの培養 2013年

2013.11.(最終更新     )

目的
培養には腐葉土を使うのと黒土を使うのとどちらがいいのかを決める。
説明
車軸藻の培養について扱っている環境研の文書では培養瓶の底に腐葉土をしいて使っているのですが、私は2013年までは車軸藻を飼う時に使ったことがありませんでした。腐葉土は扱いにくいのです。
私は鍋で茹でた黒土をガラス水槽の底にしいて、上から茹でた川砂なり赤玉土なりをさらにかぶせてそれから水を入れて、、、という手順で用意をするのですが、腐葉土って鍋で茹でると葉っぱがふわふわして水をきろうとしても流れ出してしまうし、ああ、やだやだ。
しかしただそれだけの理由で回避しているのもなんなので、ほんとに腐葉土がいいなら使わないといけないよねというわけでちょっと比べてみました。

方法
900mlのマヨネーズびんの底に1〜2cm、腐葉土をいれて上に3〜4cm川砂をのせ、
脱イオン水で全体を湿らせてから苦土石灰を一つまみ上から落としたものを3本、
これと同様だが腐葉土を黒土に変更したものを3本、合計6本用意する。
オートクレーブに入れ、121度で20分滅菌。
そのままオートクレーブ中に放置、丸一日後に再度121度、20分の滅菌をする。
びんの首まで脱イオン水を入れてオトメフラスコモを一本ずつ植える。
オトメフラスコモは上から5節をすぎたところで切断し、下の2節を埋めた。
インキュベータで4週間培養(温度は25度、中に蛍光灯(NECビオルクス15Wを2本)を入れて6:00〜18:00の一日12時間点灯)。

結果
黒土の方が大きく伸びて形もきれい。
腐葉土の方は全体に寸詰まりな形になるが、緑は濃く、新芽の数も多い。
(新芽の数については腐葉土の方が3本中2本が最初に植える時に横倒し気味になったのでその影響もあるかもしれない)
仮根はどちらも十分に伸びているように見える。

黒土  腐葉土 
 左黒土、右が腐葉土。
黒土  腐葉土 
 ビンからとり出したもの 左黒土、右が腐葉土。

考察
新芽がきちんと大きく伸びないということは腐葉土には何かが足りないことを示していると考え、腐葉土と黒土の2択であれば黒土の方が良いということにしたい。
ただし黒土の新芽の少ない様子からはこの後継続していれば下の部分が枯れてしまったのではないかという心配も成り立つ。
多分両者の程よきブレンドが良いのだろう(当たり前すぎる推測だが)。

感想
どう評価するかはともかく、けっこうはっきりとした違いがでてくるので、もう少し実験を重ねてみたいものです。