どうして理科部では車軸藻類の研究をしているのか(談:森嶋)
その1(1998.12.19.)あれは一昨年の春のこと、そう、いまの部員はだれもいないときの事です。
新しく入った部員と、これから何をメインテーマに活動しようか相談していたのです。
理科部はその前の年に部員がいなくなってしまい、活動がいったん途切れてしまったので、
まあ私としてはこの機会に新しいことをしてもいいかな。どうしようかなと思っていたんですね
(卒業していった子たちはいままでの活動(国分川の水質調査等)を継続することを希望していたのでしょうが、
先の展望もあまり見えないことだし)。
S先生に顧問として加わっていただいたこともありましたし。
そこでS先生から、「いいテーマがあるにはあるんだけど」といった感じで出てきたのが「イノカシラフラスコモ」だったわけです。
話を聞いて私はけっこう乗り気でしたね。なんででしょうね。絶滅危惧種っていうのにひかれたのでしょうか。
それとも大学4年のときに水草の生態をやってる研究室に(いちおう)いたから何となく身近に感じたからでしょうか。
まあ、始めたら数年間はやらなければいけないので慎重に考えてほしい。
地味な材料、地味な仕事になる。
でも数年やれば新聞にはのるかもね。
やること自体は難しいことはなさそうだ。
なんてことをいいながら部員と相談したわけですよ。
当時の部員は、うーん。こっちがある程度乗り気になってるのを察知してか、反対はしませんでした。
私としては生徒は(積極的では無くとも)賛成してくれたと受け取ってましたが、ほんとはいやだったんでしょうか?
結局こちらには殆ど何も言わずに(やめたいとさえいわずに)やめていきましたので、いまとなっては謎ですねえ。
あ、ぐちになってますね。
そういえば、いまの部員はどう思ってるのかなあ。
まあ、そんなことで、イノカシラフラスコモの生育条件等を調べるのを目標に活動を開始したんです。
イノカシラの卵胞子を手に入れるのも発芽させるのも相当苦労する予定だったんですが、あっさり出てきてしまい、大喜び&大慌て。
そういえば生育条件とか卵胞子の発芽条件とか、未だにちゃんと調べてませんね。
で、始めてしまうともう当分やめられないんですよ。外部のいろんな団体にお世話になってるんですから。それに絶滅危惧種を捨てるわけにはいかないでしょ。
イノカシラは大きくなっちゃうし、予定に無かったフラスコモ(シンフラスコモ)も出てきちゃうし。
そして、「ためしにやってみっか」程度ではじめた手賀沼関連も、
あれよあれよというまにフラスコモが出てきてしまって、今度は絶滅種ですよ。
こうなるともう後へは引けませんよね。
と、いうわけですよ。
その2(1998.12.24.)
専門家(S顧問)がそばにいて何時でも助言を受け、情報を手に入れることができる。
学校の近くにフィールドを設定できる。
マイナーな分類群で、プロ、アマチュアともに研究している人が少ない。よって我々ができる範囲でも新しい知見を得る事ができる。
現在の日本では非常に危機的状況にある。
培養が比較的容易。
パッと見は地味だけど、きれいでかわいい。
以上です。
その3(2002.7.2.)
もう理科部じゃなくなって久しいですけど。
そうですね、、、
う〜〜〜ん。
とりあえず、状態がよくてバキバキ新芽が出てる時って、緑がつやつやっとしていて、
それはそれはきれいな眺めですよ。
そりゃあ、まあ、他の藻類や植物もきれいでしょうけど。
「トランスルーセント」ってやつですね。
はやりはとっくに終わって、iMacも白い鏡もちになったけど、
やっぱ生き物はポリカーボネイトのおもちゃとは格が違いますよね。
あたりまえですけど。